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QST誌5月号のちょっと気になる記事(3) [免許・資格]

(引き続き、ARRLのリリースを引用)
In some of the AH/KH/NH/WH call sign blocks, non-US citizens now have assigned to them more than half of the permutations in the Group A format.

"特定のKHエリアでは、半分以上が非米国市民・・・"

明言していないが前の文章に「太平洋地域で顕著」とあるから、KH0、KH2における日本人のFCCライセンス保有者を念頭においているのは間違いないだろう。

The League proposes that non-US citizens who obtain United States amateur licenses could be assigned call signs in the 2×3 or 1×3 call sign formats without any difficulty for them, and the Group A block would be reserved for United States citizens. Noting that the proposed affirmation of citizenship in the vanity call sign application form is not a burdensome requirement, and in general should not require the expenditure of Commission enforcement resources, the ARRL suggests that the application should have a check box to indicate United States citizenship, constituting the applicant's affirmation; proof of citizenship need not be required at the time of the application.

"ARRLは米国市民でないアマチュアに対するコールサインの付与は原則、2X3か1X3形式に制限し、グループAのコールサインは米国市民のために確保することを提案する。・・・"

どうやってやるか・・・。現状、米国の免許情報システム(ULS)では、私が知る限りにおいて申請時に国籍を入力する欄なぞないが、ARRLは、Vanity Callの申請に際して米国市民権を有していることを示すチェックボックスを設けることを提案している。証明を求めないとしているが、だからといって知らんふりして申請をするわけにはいかない。米国は自由の国と妙な勘違いをしている日本人もいるが、甘くはない。米国での公的な書類に良く見られるが、宣誓文があり、その下にサインする。故意に間違えたら「ウソつき」である。もし発覚した場合、免許取り上げですめばいいほうだろう。我々外国人は下手すれば「米国入国お断り」をくらってしまう。ちなみに上記からすると2X2形式もダメということだろうか。

The ARRL is not asking that call signs held by those non-US citizens be withdrawn, "but only that henceforth, no new Group A vanity call signs in the Group A formats would be issued to non-US citizens."

タメ口風に訳せば、「今もっているヤツの分まで取り消せとまでは言わない。だけど、今後はやるな」だろうか。私は「今もっているヤツ」だから、とりあえず(私の場合、あと8年)はいいのだが、でも、この書き方ちょっとショックを受ける。米国は政治や軍事などを別にすれば、市民権の有無を云々言わない国であるという印象を持っているが、世の中全体からみれば、コールサインごときで"US Citizenship"を云々するというのであれば、ARRLさん、ちょっと冷静さを欠いていませんか。(話は変わるが、いいですねー。"US Citizenship"、 この響き。以前、米国の航空会社を利用して米国に行った際の話。着陸が近くなってキャビンアテンダントが入国に必要となる書類を配った際に、私の隣のご婦人に"Are you a citizen?"と尋ねていた。私はそんなことを聞かれるはずもなく、短期滞在者用の入国カードを渡されて終わり。決して超えることのできない壁を感じたものだ。)

人気のあるVanity Callには申請が集中する。この場合、誰に付与するかは抽選で決める。別にオークションにかけるわけではない。私もKで始まる1X2形式のコールサインを持っているが、なぜ持っているかというと抽選に当たったからだ。バブルの頃、日本による「米国買い」が米国民の反感を買ったが、日本人が1X2や2X1形式のVanity Callを買い叩いているわけではない。そういうことを考えるとVanity Callの取得に際して米国市民権の有無を問うのは論点がずれているような気がする。Vanity Callは上級資格取得者に対するご褒美である。これを与えないというのであれば、免許の取得段階から米国市民権を問うべきでないか。

あとKH0、KH2のことをほのめかしているようだが、実際に運用する人が有するコールサインとの整合性はともかく、KH0、KH2のアクティビティのかなりの部分は日本人によるものではないか。

なお、ARRLを弁護すると、別に外国人排斥だけに走っているわけでない。"W23A"といったような新しい形式のコールサインの創設や、島嶼地域と米本土との間での付与の制限の撤廃も提案している。

FCCはどう考えるのだろうか。事務作業が増えるのは間違いないし、あと、米国の国益に反するとも考えるのだろうか? 日本とは大違いで、米国籍を持たないものにも免許を発給している国である。米国外でも試験を行ってライセンスを発給している。でも、コールサインごときに国益は大げさである。米国内のアマチュアの意見が左右するのだろうが、QRZ.comのチャットでは、クラブ局への付与の制限に関する議論は見られるが、外国人に対する付与制限に関して特に意見は見当たらないようだ。

もし、実現した場合でもRenewalはどう扱われるのか、これだけではわからない。米国はフェアネスを大事にする国だから、免許人から見たルールを途中で一方的に変えるようなことはしないと信じているが・・・。

「お前は持っているからいいよな」とお叱りを受けそうだが、「今のうちに」とエクストラ級の取得をあおる気もない。試験合格までは自分の力だけで到達できるが、バニティコールの取得はその時の空き状況やクジ運に左右される。

このARRLの提案をFCCがどう取り扱うのかわからないが、日本みたいにパブリックコメントを求めるのであれば、コメントしようかな・・・。


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コメント 3

Moto

1960年代ごろ、アメリカ駐在の日本人含め多くの外国人の方々を中心にがFCC試験を受験しようと何度もFCCに掛け合ったようですが、当時は米国市民でなければFCC試験が受験資格がなく市民権の壁の厚さを見せつけられて当時はアメリカでの開局をあきらめざるを得なかった方々が多々いらっしゃたようです。
現在はそのような制限も撤廃され、VEC試験はアメリカへ行かなくて海外でも実施しており、何の苦労もなく取得できるようになり、特に日本においては日本の資格より有利なため、海外運用などしない人たちでも日本で受験しUS資格を取得している人が増えていようですが、これらはアメリカの永住権も市民権も持たない、税金も払っていない外国人に対して発給されるライセンスはアメリカ人の支払った税金で賄われていることを考えれば、現在のシステムが、いわば単なる抽選であることから、アメリカ人から見れば、外国人よりアメリカ自国市民を優遇してもいいのではないかという考えが出てきても不思議はないようにも思えますね。
確かに太平洋地域でのアクテイブテイーは日本人の貢献によるところが多々ありますが、一方、10年ぐらい前から島部で開催されるVEC試験で日本人が根こそぎ2X1、2X2コールをおみやげ代わりに持ってゆき、当時のARRL-PAC.SECでも話題になったようです。そいいった行為によるGroupA,Bコールの枯渇状態とUS EXTRAのモールス廃止で(それまでのEXTRAは分速100字/5分間のモールス試験である程度EXTRAの急増に対し歯止めがあった)EXTRAが急増し、最近では日本人小学生でもEXTRAに合格したというトピックスが出ていましたが、GROUPA,Bの需要に供給が間に合わなくなってきている現実もあるのではないかと思われます。
おっしゃる通り、今後実施された場合、既存所持者の更新の扱いがどのようなものになるのか、注目してゆくべきですね。FCCにはパブコメなんてあるのでしょうか?
by Moto (2010-06-17 22:58) 

Moto

追伸

QST 2010年5月号P9にDavid SumnerARRL CEOの記事に続き、最近送付された6月号P74にもARRLがFCCへ追加提案したVanity申請におけるAGroupの扱い及びクラブコールサインの制限などに触れた内容が出ていましたね。
by Moto (2010-06-17 23:11) 

pze

Motoさん、コメントありがとうございます。

私がFCCライセンスを取得したのは一昨年のことなので過去のことはよく知らないのですが、市民権保持者でないと受験できない時代もあったのですね。

「アメリカの永住権も市民権も持たない、税金も払っていない・・・アメリカ人の支払った税金で賄われている」のご指摘はそのとおりですね。ただ、上にも書いたように、そういうことを気にしないところがあの国の良いところでもあると思っています。もっとも、悪い言い方をする人にとっては、「アメリカは覇権を狙っている」ということになるのですが・・・。これについては対峙する側(この場合は日本のアマチュア無線の制度)の姿勢が問われることになると思っています。常々思っているのですが、日本という国は妙なところでがんじがらめになっており、その反面、妙なところで甘かったりします。この場合、前者は無線局の免許手続であり、後者は外国の免許が通用するということです。私がFCCライセンスを取得した理由は、住環境の制約から逃れて、たまにはKH0,KH2あたりから・・・というものですが、そう考える人は多いのではないかと思います。包括免許を認めるとともに、「日本人が日本国内でアマチュア無線をやりたければ日本の免許を取れ」と総務省が一喝(もちろん比喩的に言っているだけで、制度変更です)すれば(でも、世界的に見れば主権国家として当然の考え)、日本の1アマを取得し、相互運用協定を使ってKH0,KH2のレンタルシャック等から1KW運用するという、正常な形で実需を吸収できるとともに、「4アマエクストラ」あるいはそれに対する揶揄や「2アマよりジェネラルの方がお得」といった考えは消えるのではないでしょうか?

ただ、バニティの問題は解決できませんね。バニティコールは”Vanity”という言葉のとおり、虚栄心に訴えるものですから、人間に虚栄心がある限り、それを欲しいと思う人はなくなりません。無線家は皆、短いコールを欲しいだろうと思うのですが、JAでも2文字サフィックスをバニティコールとして開放したらとは思っています(まずは”JA”以外、ゆくゆく”JA”も)。上に書いたような制度と組み合わせると、最初に書いた「プレステージのためにFCCライセンスを取得する外国人(この場合、日本人)」は減るのではないでしょうか。

最後に。昨秋出されたNPRM(下記URL)が日本でいうパブコメのようです。

http://hraunfoss.fcc.gov/edocs_public/attachmatch/FCC-09-102A1.pdf


by pze (2010-06-18 19:33) 

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